辞めてほしくない社員から退職願出されていませんか?
例えばこんなことはないですか?
- 「家族手当」が不合理な差を生む?
多くの会社で支給されている「家族手当」ですが・・・
こんなケースを考えてみてください。
- 独身でよく頑張って売上はトップクラスの社員A
- 結婚しているが売上が悪い社員B
Aさんは独身であるというだけでBさんよりも家族手当分が少なく支給されます。
この仕組みのままでAさんは頑張り続けてくれるでしょうか?
- 優秀な社員の転職を招く人事制度!?
給料は仕事を続けていくうえで一つの指標にはなりますが、給料だけが個人のやりがい(モチベーション)を左右するとは限りません。
- 給料は高いが、いつまでも責任が与えられない会社
- 給料は高いが、能力ではなく年齢だけが昇格基準の会社
従業員が、会社に対して「先が見えない」「自分の成長が出来ない」といった不安要素を抱えることで転職行動に繋がります。
人事制度リスク1 昇給基準が時代に合っていない
かつての年功序列、終身雇用の時代が終わっている中で、年齢だけを要素として昇給する制度では優秀な人材ほど流出してしまうでしょう。
景気低迷により売上などが伸び悩む中、売上などの”成果”のみを評価基準にすると誰も昇給・昇格の基準に当てはまらずモチベーションに影響します。そこには業務改善への努力なども加味する必要性が高いでしょう。
人事制度リスク2 導入手続きを誤ると訴訟リスクの可能性も
期間の定めのない雇用契約における年俸制を導入していた研究所が、研究員の合意なくして減額での見直しを行ったケースでは裁判にまで進み、高裁判決ではありますが会社側に前年度との差額分の支払いを求める判断を出したものもあります。
「合意に至らなかった場合、年俸額は機械的に前年度を踏襲するのか?」という点について上記判例には若干疑問点が残る部分もありますが、特に賃金などの労働条件を(従業員にとって)不利益に変更する場合、導入手続きを誤るだけで訴訟リスクにまで発展してしまう危険もあります。
人事制度対応ポイント
勤続年数だけで昇給する制度はもう古い
頑張った社員に報いる制度になっているか?
何を頑張ってほしいか?を指摘できる制度か?
若手社員の意識は変わってきています。
- 担当したい仕事は「チームを組んで成果を分かち合える仕事」が過去最高(83.5%)
- 「今の会社に一生勤めようと思う」が大幅に増加、過去最高(55.2%)
- 「良心に反する手段でも指示通りの仕事をする」が過去最高(40.6%)
- 「仕事を通じてかなえたい『夢』がある」が4年連続で増加、過去最高(71.6%)
(第20回2009年度 新入社員意識調査 財団法人 日本生産性本部)
この結果は少し意外と思われるかもしれません。
派遣社員全盛の時代だけに、仕事に対してドライに考えるかと思いきや・・・
この統計結果を見る限りそのようなことはないようです。
不況の影響もあるのかもしれませんが、これだけ仕事に対してビジョンを持っている若手社員の想いに対しては会社として応えられる人事制度の設計や運用が必要ではないでしょうか?
「社員にやる気を起こさせる人事制度」
「モチベーションをあげる人事制度」・・・
こうした謳い文句も見られますが、人事制度そのものがやる気やモチベーションを沸き起こすことはありません。
大事なのは、納得できる制度を作り、
それを適切に運用することです。
たとえば、会社の体力に合わないような
”目標達成ですぐに昇格や昇給”するような人事制度。
従業員はやる気になるでしょう。
ただ、会社の体力が付いていかないならば簡単に破綻します。
従業員にとって一番困ることは何だと思われますか?
それは・・会社(働く先)がなくなることです。
会社の存続を危うくするような人事制度は作っても意味がありません。
運用できないような複雑な制度は必要ありません!
シンプルな制度で充分です!
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